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2017年4月10日月曜日

九州にもあったウルシノキ! 出会いから今までの記録


昨年10月の「西日本の漆を守る会」では、


佐賀県でウルシノキを育てておられる
渡邉さんと、初めてお会いしました。
こちらは、大山麓の浅井さんの漆畑です。
元々梨畑でよく育ち、10年目に漆掻きを
開始できたそうです。


12月には、佐賀県へ。
渡邉さんが鳥栖で16年前に植えた
70本のうち、生き残った20本弱
を見せていただきました。


そのときの様子は当ブログ
お伝えしています。


今年1月には別のウルシノキを見に杷木へ。
持ち主の梶原さんは、一昨年の講演会
お知り合いになった方です。

梶原さんは林業家で、
浄法寺へ何度も赴きウルシノキ栽培の
ノウハウを学んでらっしゃいます。

この日、福岡では珍しく積雪しました。
葉を落とした6年もののウルシノキ。
春になれば、また葉っぱが出るそうです。

梶原さんは、実生(みしょう)と言って
種から発芽させることに成功されました。
漆の実の外殻。
これを取り除くと・・・
中に入っている実。

ウルシの実は鳥の消化後に発芽するよう、
固い蝋で覆われています。
この蝋はハゼ蝋と同じく、かつてはローソクの
原料になっていました。

どうやって蝋を除くかが問題でしたが、
さすが木のプロフェッショナル!
いきなり成功したそうです。
1年でこれくらいに発育。

今年の2月に開催した「講演会 福岡と漆」では、
梶原さんからそのノウハウを惜しげもなく
お話しいただきました。
貴重なお話が聞けたと、驚きの声が。

福岡と漆。
過去から現在をつないだ講演会。
 (埋蔵文化財センターさんからお持ちいただいた、縄文時代、弥生時代の出土品)
( 松生順からは、黒田官兵衛の兜のお話し。)

(松生まさよからは、漆のDNAや産地について)
(漆掻きの用具)


渡邉さんにもお越しいただいたので、
ウルシノキについて紹介したところ、
興味を持たれる方が現れました。
この日は、浄法寺で漆掻きの研修を受けた
大西さんを含めた顔合わせが叶い、
北部九州の漆人が集結した感があります。

3月には、分根にチャレンジしてみよう
ということで、渡邉さん、梶原さん、大西さんはじめ
協力して下さる方々が集まりましたが、
あいにくの雨で中断。
(この日は、ぬり松は参加できず)

というわけで、今回は分根リベンジの集まりです。
福岡県、佐賀県から総勢16名が集いました!!

この木は今年で伐採予定とのこと。
木の生え際から根っこを掘り当てます。

1時間近くかかったでしょうか?
木の高さほどはあろうかと思われる
木の根っこを掘り出します。

参加者は各自、切断された根っこを持ち帰り、
苗に育てることになりました。
うちの子です。

渡邉さんからのアドバイスは
「斜め45℃に土に植える」。
どうなるのでしょうか?

小学校で経験した挿し木を思い出して
1本は水に漬けてみました。
あのときのアジサイのように根っこが
生えてくれると良いのですが・・・。